POLILOGって、何をするサービス?
「なんとなく頑張ってそう」「なんか信用できない気がする」——政治への印象って、だいたいそんな感じじゃないですか。POLILOGは、その「なんとなく」を数字に変えるサービスです。
国会の議事録、提出された法案、世界の経済指標。そういった膨大な一次データをもとに、政治家の活動を客観的に分析します。「実際に何が語られたか」「どんな法案を作ったか」という物理的な記録だけを、公平な計算モデルで可視化します。
政治家の「本音」や「隠された意図」は推測しません。解釈には必ず主観が混じるからです。
システムは議員を「良い・悪い」と採点しません。世界基準の統計手法で事実を整理し、提示するまでがシステムの役割です。その数字を見て、どう評価するか——それはユーザーの皆さん一人ひとりに委ねられています。
POLILOGの根幹は厳密な数理モデルですが、政治への関心の入り口を広げるため、特集記事やコラムも配信しています。これらは必ずしもプロトコル(分析指標)に縛られず、議事録のデータベースをわかりやすく整理したり、興味を惹くためにウィットに富んだ表現を用いたりすることがあります。「純粋なデータ」と「読み物としての面白さ」、それぞれの役割をお楽しみください。
7つの視点:情報のライフサイクルを観測する
POLILOGは、議会を社会課題を解決するための「巨大なデータ処理システム」と捉えます。議員の活動を熱意や善悪といった主観で裁くのではなく、「議場に投下された事実がどう処理され、ルールの実装や社会への波及へと繋がったか」という一連の情報のライフサイクルとして、7つの指標で多角的に観測します。
POLILOG Engineは現在、過去数十年にわたる膨大な国会データを解析するため、究極の精度を目指して全プロトコルの開発・チューニングを行っています。
🚧 [開発・テスト中]:
・基礎および高度指標(P1〜P5)
・機会補正および波及指標(P6・P7)
まだグラフにデータは反映されていませんが、巨大なエンジンが完成し、7つのプロトコルが連動して動き出す瞬間をぜひ楽しみにお待ちください!
本質を形作る5つの指標(P1〜P5)
質問者と回答者の「攻防」を評価し、議員の個性を表す五角形の「形」を生成します。まずは、POLILOGが何を観測しているのか、5つのポイントをご紹介します。
情報処理のメカニズム(測定基準の詳細)
実際にPOLILOG Engineがどのようなアクションを加点対象としているか、質問者(抽出)と回答者(反映)の視点で分解した構造が以下になります。
ただ「新しいことを言った」だけでは評価しません。対象と属性に応じた5つのパターンで、情報が正しく処理されたかを観測します。
グラフを支え、色づける外部指標(P6・P7)
五角形の「形」に対し、機会の平等化と社会への影響力を可視化します。
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会派規模の補正 (P6)
少人数の野党でも、与えられた少ない機会の中でどれだけ発信したかを公平に補正して評価します。グラフの背景にある「点線の影(期待値)」として描画されます。
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社会への波及 (P7)
発言がSNS上で「新しい層に届いたのか」それとも「仲間内で盛り上がっただけなのか」を数理的に解析します。後述するグラフ全体の「色(青・黄・赤)」として表現されます。
グラフの読み方:「形」と「色」で個性を知る
POLILOGが提示する五角形のレーダーチャートは、「面積が大きければ優秀」という単純なものではありません。「形」でその議員の得意な立ち回り(実務特化、アジェンダ設定など)を読み取り、「色」でその活動が社会にどう波及しているかを識別します。
事実に基づき、議論がエコーチェンバーを超えて新しい層へ建設的に波及している高純度な状態。
一定の波及はあるものの、身内での盛り上がりや平行線に留まっており、外部への広がりが弱い状態。
感情的な対立によるノイズの増幅や、拒絶反応(炎上)として社会に拡散してしまっている状態。
複数の議員を重ねて表示すると、互いの不足を補い合う「チームとしての相性」まで見えてきます。
実務・法案職人 タイプ
「制度への介入 (P5)」や「情報密度 (P1)」が突出している形。メディアでの派手さはありませんが、裏側で緻密に法案を練り上げ、具体的な答弁を引き出す「議会の要」となる存在です。色は堅実な青色を示しやすい傾向があります。
アジェンダセッター タイプ
「課題の提起 (P3)」や「社会への波及 (P7)」が鋭く伸びている形。世間がまだ気づいていない「埋もれた問題」に光を当て、議論の渦を巻き起こす切り込み隊長です。波及の質によって、色が青〜赤へと激しく変化します。
📊 フル機能のチャート公開をお楽しみに!
現在、過去数十年にわたる膨大な国会データを、新プロトコルで再計算するエンジンが裏側で稼働しています。
すべての指標が連動し、政治家たちの「真の姿」が形と色を伴って浮かび上がるのを、ぜひ楽しみにお待ちください!
より深く知りたい方向けに、システムの裏側で稼働する数理モデルと各変数の定義を公開しています。
議会プロセスにおける「顕在的言語行動」の定量的観測および数理モデル定義
本セクションでは、POLILOG Engineが採用している計算社会科学(Computational Social Science)的アプローチ、および各プロトコルの操作的定義を厳密に記述する。
1. 科学的立場:解釈の分離と決定論的アルゴリズム
POLILOGは、テキストをデータ(Text-as-Data)として扱い、発言者の「意図(Intent)」を不確定要素として排除する。観測対象は記録された顕在的言語行動(Manifest Linguistic Behavior)のみに限定される。評価軸のアンカー設定は、国際通貨基金(IMF)の規範や Wordscores (Laver et al. 2003) 等の既存論文に準拠し、設計者の恣意性を極小化する。
2. プロトコル定義と数理モデル
議事録構造化要約
固有表現抽出(NER)および構文解析を用い、発言内の情報密度(Information Density)を定量化する。事実要素(統計数値、固有名詞、法律名等)の文字数が総文字数に占める割合を算出する。
論理応答・具体性プロトコル
質疑応答ペアの論理的整合性をコサイン類似度で測定し、答弁内の「具体的要素」に対し解像度に応じた重み($w_i$)を合算する。「お答えを差し控える」等の官僚的修辞(除外辞書語彙)は加点対象から厳密に排除(構造的スクリーニング)される。
構造的価値発見および文脈分類
発言を意味ベクトル空間($\mathbf{V}$)に埋め込み、過去数十年の議事録DB($\mathbf{V}_{past}$)とのコサイン類似度に基づく「意味的密度($\rho$)」を算出する。同時に、LLMを用いたFew-shot推論により発言をマトリックス(推進/修正/緊急等の5クラス)へ分類し、クラス固有の文脈重み($W_{m}$)を付与。過去に類例のない($\rho$が小)論点を持ち込み、かつ具体的な答弁を引き出した際にスコアが極大化する。
適応的政治分析
マクロ環境指標($\Delta E$)と、発言のベクトル空間上の射影距離($\Delta P$)の内積を算出。環境変動に対する政治的感応度(E-Sensitivity)を測定する。採用する環境指標の一覧はGitHubリポジトリにて公開し、外部からの検証を受け付ける。
立法形成・修正プロトコル
法律案の提出および条文修正(Diff)への物理的関与量を算出。単なる投票行動(Vote)ではなく、立案プロセスにおけるエントロピーの増減を定量化する。
会派影響力補正
議席数による機会不平等を是正するため、ペンローズの平方根法則を適用し、環境的変数を標準化する。
SNSベクトル場解析 (SVFA)
国会での顕在的言語行動(P1–P6)が、SNS空間においてどのように受容・波及・増幅(あるいは収束)しているかを定量化する。
数学的基盤:メタファーとしての流体とベクトル場
本プロトコルにおける「流体」という表現は、現象を直観的に説明するためのメタファー(暗喩)であり、その数学的基盤は完全にベクトル場(Vector Field)として成立している。膨大なSNS投稿を自然言語処理によって意味ベクトル空間に埋め込み(Embedding)、そこに時間変化を加えることで、系全体を数学的なベクトル場として定義する。ベクトル場として空間が定義される以上、対象が物理的な流体であるか否かに関わらず、ナブラ演算子($\nabla$)を用いた空間微分(発散・回転)の適用は数学的に保証される。
SNS投稿の「密度」「粘性」「圧力」に相当するパラメータは統計的に推定され、厳密な流体力学方程式の解析的解を求めるのではなく、統計的擬似流体(Statistical Pseudo-Fluid)としてベクトル場を近似的に構築する。この枠組みにより、予測的妥当性(Predictive Validity)の検証が可能となる。
変換行列(バイアス $B$)の制約: SNS上の全投稿を意味ベクトル空間に配置した後、内閣支持率を「上昇させる投稿($\mathbf{v}_{up}$)」と「下降させる投稿($\mathbf{v}_{down}$)」の内積が負の値を取るよう、AI判定をアンカーとした線形変換(バイアス $B$)を適用し、政治的スタンスを表現するベクトル場 $\mathbf{V}_{sns}$ を構築する。判定ロジックおよびバイアス行列の定義はGitHubにて公開し、外部検証を担保する。
議論が閉鎖的空間を超え、外部の浮動層へ波及・拡散している状態。真の支持率上昇ベクトルの震源地を示す。
議論が建設的広がりを欠き、特定の批判やイデオロギーへ収束・消滅する「世論のブラックホール」。
意見が外部へ波及せず内部で増幅を繰り返す、分極化および「炎上」の強度を示す。
3. 妥当性の担保:推論の制約とモダリティ補正
制約付き推論(Constrained Inference):
事実要素の取得(P1)は、固有表現抽出(NER)などの決定論的アルゴリズムに限定し、ハルシネーションをアーキテクチャレベルで排除する。一方、P3の「マトリックス分類」のような意味論的推論(Semantic Inference)タスクにおいては、LLMの非決定的なブレを極小化するため、厳密なFew-shotプロンプティングおよびベクトル空間上の決定境界(Decision Boundary)を用いた二重検証(Double Validation)を実装している。
モダリティ補正:
「口頭(会議録)」と「書面(質問主意書)」のように、物理的な情報密度の非対称性が存在するケースにおいては、媒体特性調整係数($\sigma_{mode}$)を適用し、スコアを平準化する。
4. Time Commitment(システム維持拘束時間)の分離
議長・委員長等の「議事進行発言」は政策スコアリングの分母から論理的に分離され、代わりにTime Commitment(システム維持拘束時間)として再集計される。これは政策発信の多寡とは独立した、議会運営という「公的義務への貢献度」としてUI上で並列的に可視化される。
5. 透明性と外部検証
本システムの再現性(Reproducibility)と検証可能性(Falsifiability)を担保するため、以下の原則に基づき運用する。
- 一次データの利用:国会会議録、質問主意書、議案データなど、公式記録のみを入力ソースとする。
- アルゴリズムの公開:本White Paperに定義された7つのプロトコルおよびその実装をGitHubにて公開し、外部からの検証・批判を受け付ける。
- 出力の参照可能性:すべての出力に対し、根拠となった一次情報への参照リンクを付与する。